お年玉を親にあげるのはあり?贈る際の注意点&表書きや相場について

お正月が近づくと、帰省の準備や新年のご挨拶でそわそわしてきますよね。
社会人になったり、結婚して家庭を持ったりすると、ふと「そろそろ私も、お年玉を親にあげるべきなのかな?」と考える方も多いのではないでしょうか。
でも、いざ渡そうと思うと、色々な疑問が湧いてきますよね。
そもそも目上の人にお金を渡すのはマナー違反にならないのか、世間の皆はいくらくらい包んでいるのか、いつから渡し始めるのが普通なのかなど、気になることがたくさん出てくるかと思います。
また、兄弟や姉妹がいる場合は、自分だけあげてしまって後でトラブルにならないかどうかも心配の種ですよね。
この記事では、そんな「お年玉を親にあげる際」の疑問や不安を解消するために、世間の実態や金額のリアルな目安、そして絶対に失礼にあたらない正しい包み方や渡し方について、詳しく深掘りして解説していきます。
親への感謝の気持ちを、お互いに気持ちよく伝えられるよう、ぜひ参考にしてみてくださいね。
- 親にお年玉をあげる際のマナーや正しい表書き
- 世間一般の人が親に渡している金額の相場
- 失礼にならないお金の包み方や祝儀袋の選び方
- 現金以外で親に喜ばれるプレゼントや渡し方の工夫
お年玉を親にあげるのは失礼?知っておくべき相場とマナー
親にお金を渡して日頃の感謝を伝えたいと思っても、マナーとして本当に正しいのかどうかは気になるところですよね。
ここでは、親にお年玉を贈ること自体の是非から、具体的な相場の金額、そして絶対に恥をかかないための作法まで、基本となるルールを順番にじっくりと見ていきましょう。
親にお年玉をあげるのは問題ない?贈ること自体の是非
結論から言うと、親にお金を贈って感謝を伝えること自体は全く問題ありませんし、むしろ親孝行として大変喜ばれます。
社会人として立派に自立し、自分の稼ぎで親を労ってくれるようになったという事実は、親御さんにとって何よりの喜びなんですね。
ただし、一つだけ絶対に気をつけておきたい大きなポイントがあります。
それは、お金を渡すこと自体は良くても、その名目を「お年玉」として渡すのはマナー違反になってしまうということです。
【ポイント】親にお金は渡してOKですが、「お年玉」という言葉は使わないようにしましょう!
気持ちはとても素敵なのですが、渡し方の名目だけは少し工夫が必要になります。
その理由については、次の項目で詳しくお話ししますね。
目上に失礼にならない表書きとお年玉マナーの理由
なぜ「お年玉」という名目がNGなのかというと、日本の伝統的な歴史的背景が関係しているからです。
もともとお年玉というのは、家長などの「目上の人」が、家族や使用人などの「目下の人」に対して、年神様の魂が宿ったお餅を分け与えたことが始まりだと言われているんですね。
つまり、お年玉は本来「目上から目下へ贈るもの」という明確なルールがあるんです。
そのため、親や祖父母といった自分より目上の人に対して「お年玉」として現金を渡すのは、上から目線のような形になり、無作法とされてしまいます。
では、親に現金を渡す時はのし袋やポチ袋の表書きをどうすればいいのでしょうか?
一般的には、以下のような言葉を使うのが正しいマナーとされています。
- 御年賀(おねんが):一番スタンダードで、誰に対しても間違いのない表書きです。迷ったらこれを選びましょう。
- 新年御挨拶:少し改まった、より丁寧でかしこまった印象を与えたい時におすすめです。義理のご両親へ渡す際などにもぴったりですね。
- 松の葉:もともとは「松の葉に包むほどのわずかなもの」という意味で、相手に気を遣わせたくない場合の謙遜した表現です。
- 感謝・心ばかり:家族間の親しい間柄で、堅苦しいのが苦手なご家庭なら、こうした素直な言葉も大変喜ばれます。
※注意:親にお金を包む際は、表書きを絶対に「お年玉」とは書かず、「御年賀」や「新年御挨拶」などに書き換えましょう。
親にお年玉をあげる人の割合は?世間の実態と年代
「そもそも、みんなお正月に親へお金を渡しているの?」というのも、リアルなところ気になりますよね。
実際、お正月にお金をあげる予定がある人のうち、少なくない割合の人が渡す対象として「自分の親」を挙げています。
株式会社マルアイが実施した実態調査によれば、親に対してお年玉(お祝い金)をあげる人のうち、1万円以上を包む人が最多となっています。
贈る相手としても、親戚の子どもや自分の子どもに次いで親が上位に入っており、親への金銭的なプレゼントは決して珍しいことではありません。
多くの方が何らかの形で親へ感謝を形にしていると思うと、自分もやってみようかなと少しハードルが下がる気がしませんか?
年代別に見ると、親の高齢化が進み自身の収入も安定してくる40代〜50代が中心になっていますが、20代や30代でも「就職して初任給をもらった翌年の初めてのお正月」や「結婚して独立し、新しい家庭を築いたタイミング」などをきっかけに渡し始める方が多いようです。
無理して周りに合わせる必要はないので、ご自身の無理のないタイミングで始めるのが一番かなと思います。
親にあげる相場はいくら?年代別の目安と金額の基準
さて、いざ渡すとなると、一番頭を悩ませるのが金額ですよね。
多すぎても親に余計な気を遣わせてしまいますし、少なすぎても格好がつかないかも…と、あれこれ考えてしまうかもしれません。
親へ渡すお金(御年賀)の相場は、一般的に10,000円〜30,000円程度が主流と言われています。
年代や状況別の目安をざっくりとまとめてみましたので、参考にしてみてくださいね。
| 年代・状況 | 金額の目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 20代(新社会人など) | 5,000円〜10,000円 | 無理のない金額で。気持ちが伝わることが最優先です。 |
| 30代〜40代以上 | 10,000円〜30,000円 | 収入も安定してくるため、少し多めに包む方が増えます。 |
| 結婚している場合 | 両親まとめて10,000円〜30,000円 | 夫婦連名で「両親へ」と一つにまとめてお渡しするのが一般的です。 |
結婚している場合は、先ほども触れたように夫婦連名で「両親へ」として1つの袋でまとめて渡すことが多いですね。
また、金額を決めるときは「4(死)」や「9(苦)」などの忌み数字は避けるのが、お正月のような慶事の絶対的なマナーです。
5,000円、10,000円、20,000円など、キリの良い数字を選びましょう。
※今回ご紹介する金額はあくまで一般的な目安です。ご家庭の経済状況や地域によって考え方は異なるため、決して見栄を張らず、ご自身の無理のない範囲で設定してくださいね。
1万円以上なら祝儀袋?金額に合わせた袋の選び方
金額が決まったら、次はお金を入れるための袋を用意します。
実はここでも、包む金額によって選ぶべき袋の格が変わってくるんです。
子どもにお年玉をあげる時に使うような小さな「ポチ袋」は、もともと「これっぽち(僅かばかり)」という意味が語源だと言われています。
そのため、数千円程度ならポチ袋でも構いませんが、1万円以上のまとまった金額を包む場合は、ポチ袋は適していません。
1万円以上を親に渡す際は、お札を折らずにそのまま入れられる「祝儀袋」や「白封筒」を使うのが大人のマナーです。
祝儀袋を選ぶなら、お正月は「何度あっても喜ばしいお祝い事」ですので、「紅白の蝶結び(花結び)」の水引がついた、少し落ち着いた上品なデザインのものを選ぶと、親へのしっかりとした敬意が伝わりますよ。
(※結婚式などで使う「結び切り」は一度きりを意味するため、お正月のお祝いには避けるのが基本です)
新札の準備とお札の三つ折りなど失礼のない包み方
お金を包む際の最後のお作法についてです。
新年のおめでたいお祝いとして渡すものですから、必ず銀行や郵便局で「新札(新券)」を用意しておきましょう。
これだけで「あなたのために前からきちんと準備していましたよ」という誠意と気遣いがまっすぐに伝わります。
もし5,000円などをポチ袋で渡す場合、お札の折り方にもきちんとしたルールがあります。
- お札の肖像画(顔)が上になるように置く。
- 左側を先に内側に折る。
- 次に右側を内側に折る(これで綺麗な三つ折りになります)。
- ポチ袋を表に向け、お札の上下が逆さまにならないようにそっと入れる。
こうすることで、親が袋からお金を出して開いた時に、一番最初に肖像画の顔が見えるようになります。
ちょっとした細やかなことですが、こうした作法を知っていると、いざという時にスマートですね。
お年玉を親にあげる際の兄弟調整と喜ばれる渡し方・代替案
ここまではマナーや相場についてお話ししてきましたが、次は「実際に渡す時のシチュエーション」についてです。
兄弟や親戚間のトラブルを防ぐ方法や、親が遠慮して受け取ってくれない時の上手な渡し方など、より実践的な工夫をご紹介します。
兄弟や親族間で金額の差を出さないための事前相談
もしあなたに兄弟や姉妹がいる場合は、帰省する前(12月中旬〜下旬頃まで)に、一度兄弟間で連絡を取り合うことを強くおすすめします。
なぜかというと、お正月に集まった際、長男は親に3万円渡したのに、次男は何も用意していなかったり、逆に年下の妹の方が高額を渡していたりすると、後々気まずい空気が流れてしまうことがよくあるからです。
「今年、親への御年賀どうする?」「いくらくらい包む予定?」と、事前にラインなどで軽くすり合わせをしておくのが一番安全で平和です。
場合によっては、「兄弟みんなでお金を出し合って、連名でまとまった金額をプレゼントする」という形にするのも一つの手です。
一人あたりの負担も減りますし、親も子どもたちが仲良く相談してくれたことに大きな喜びを感じてくれるので、おすすめの作戦です。
親が現金を遠慮して受け取らない時の渡し方のコツ
親御さんによっては、「子どもからお金をもらうなんて心苦しい」「自分たちの生活のために使いなさい」と、受け取りを頑なに遠慮されるケースも少なくありません。
そんな時は無理に押し付けると、かえって親の負担になり逆効果になってしまいます。
うまく気持ちよく受け取ってもらうための言葉の工夫として、以下のような理由を添えて渡してみるのはいかがでしょうか。
- 「私が社会人として一人前になった証だから、お祝いだと思って受け取ってほしいな。」
- 「今年のお正月は一緒に買い物に行けないから、これで美味しいものでも食べてね。」
- 「これ、少し早いけれど次の母の日(または父の日)のプレゼントの先渡しだから遠慮しないで!」
こんな風に、親に「受け取るための正当な理由」を作ってあげると、親御さんも素直に受け取りやすくなるかなと思います。
食事会や高級食材などお金以外の喜ばれるギフト代替案
どうしても現金を渡すのに抵抗がある、あるいは親が絶対に現金は受け取らないという方針のご家庭なら、無理にお金にこだわる必要は全くありません。
「体験」や「品物」のギフトで代用するのも、素晴らしい親孝行の形です。
■ 現金以外の代替案の例
- 食事会の開催:お正月のお寿司や、ちょっといいレストランでのランチを予約し、全額ごちそうする。
- 高級食材のプレゼント:カニや黒毛和牛、高級な海鮮セットなど、お正月の食卓が一気に華やかになるものを贈る。
- 旅行や体験のプレゼント:温泉宿の宿泊券や、夫婦で好きなものを選べるカタログギフトを渡す。
- 上質な日用品:名入れの特別なお箸や、ちょっといい眼鏡ケース、パジャマなど、親が自分ではなかなか買わない上質な実用品を贈る。
特に「一緒に美味しいものを食べる時間」は、親御さんにとって何よりの記憶に残るプレゼントになるはずです。
帰省できないときに親へ現金を送る現金書留の郵送手順
遠方に住んでいてお正月にどうしても帰省できないけれど、お金を贈って感謝を伝えたいという場合もありますよね。
その際、現金を普通郵便や宅配便で送るのは郵便法で禁止されています。
必ず郵便局の窓口から「現金書留」を利用して送ってくださいね。
現金書留を送る正しい手順は以下の通りです。
- 郵便局の窓口で「現金書留の専用封筒」を購入する。
- 現金を直接書留封筒に入れるのではなく、一度「御年賀」ののし袋や綺麗な白封筒にきちんとお金を入れる。
- 「あけましておめでとう。今年はお正月に帰れなくてごめんなさい。これで美味しいものでも食べてね」といった手紙やメッセージカードを必ず同封する。
- 専用封筒にのし袋と手紙を入れ、しっかり封をして郵便局の窓口から発送する。
お金だけがポツンと届くと、どこか業務的で少し寂しい印象を与えてしまうので、一言でもいいので温かい手紙を添えるのが、気持ちを伝える最大のポイントです。
喪中の家庭に配慮した新年のご挨拶とお金の包み方
自分たち、あるいは親御さんの家庭が喪中の場合は、新年の対応に少し注意が必要です。
喪中の場合、「あけましておめでとうございます」というお祝いの言葉や、「お年玉」「御年賀」といったお祝い事を連想させる名目は避けるのが基本的なマナーです。
※注意:喪中の際にお金を渡す場合は、表書きを「寒中御見舞」や「御伺」「心ばかり」などに変更しましょう。
袋も、紅白の水引がついたおめでたい祝儀袋は避け、無地の白封筒や、水引のプリントされていないシンプルなポチ袋を使用します。
ご挨拶も「昨年はお世話になりました。今年もよろしくお願いします」と静かに落ち着いたトーンで伝えるのが良いですね。
感謝を行動に!お年玉を親にあげる際の心構えまとめ
今回は、「お年玉を親にあげる」というテーマで、気になる相場やマナー、渡し方のコツについてじっくりと解説してきました。
親にお金を渡す際は「お年玉」ではなく「御年賀」などの名目にすること、1万円以上なら祝儀袋を使うことなど、いくつかの大人のルールはあります。
でも、結局のところ一番大切なのは、金額の大きさや完璧なマナーなんかよりも、「親を大切に思い、感謝を形にして伝えようとするあなたの気持ち」そのものです。
親御さんにとっては、子どもが自分のためにわざわざ何かをしてくれようとする姿勢だけで、お正月がとても温かくて幸せなものになるはずです。
今回ご紹介したマナーや相場はあくまで一つの目安に過ぎませんので、ぜひご自身とご家族の状況に合わせて、一番喜んでくれそうな形で感謝の気持ちを伝えてみてくださいね。
素敵な新年を迎えられますように!